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創作短編小説です。 基本的にダークです。 ですので、死とか血とかでます。 ホラーです。
April / 20 Sun 14:48 ×
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December / 29 Fri 22:19 ×
今日はとても静かだ。

私は静かな日が好きだ。

二歳の娘が私の元に微笑みながら、抱っこしてとせがむ。

愛らしい娘に私の顔もつい緩む。

私には二人娘がいる。

九歳の長女と二歳のこの子。

九歳の子は、前の旦那との子だ。だから、この子と年が離れている。

はっきり言うと、私は長女が嫌いだ。

長女は外見も前の旦那に似ているし、性格も似ている。

常に何か喋っている子で、とてもうるさい。

私たちの会話によく割り込んでくる。

大人が真面目な話をしている時、割り込んでくるのだ。

迷惑この上ない。長女は場の空気が読めない子だ。

何よりこの子は、頭が悪いのかどうかわからないのだが、言う事を聞かないのだ。

私がどんなに言っても、どんなに殴っても言う事を聞かない。

長女は人を怒らせることにかけては天才だ。

長女と次女が一緒にいると、必ず、長女は次女を泣かす。

注意しても直らないのだ。

ゆえに毎日が子供の泣き声と長女の馬鹿みたいな笑いが響いていた。

こんな事になるなら最初っから長女を引き取らなければよかった。

こんな可愛くもない前の旦那に似た頭の悪い子なんていらなかった。

子持ちで結婚するのがどんなに大変だった事か…全て長女のせいだ。

私は、そう思う心をひた隠しに生活していた。

「ママ、お姉ちゃんは?」

この子が私に抱かれながら、そう聞いてきた。

私はにこりと微笑んだ。

愛しい私の娘。この子以外いらない。

「お姉ちゃんなんていないわよ」

この子は不思議そうな顔をしたが、「そうなのー?」と言った。

まったくもって、長女は最後の最後まで手間をかけさせる子だ。

ゴミ箱から、人間の右足が出ていた。
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