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創作短編小説です。 基本的にダークです。 ですので、死とか血とかでます。 ホラーです。
May / 04 Sat 08:16 ×
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June / 26 Thu 16:09 ×
はぁはぁはぁ
自分の息づかいがうるさい。
呼吸が乱れ、吐き出される息は荒い。
なんて不愉快な音なのだろう。
はぁはぁはぁ
額に背中に汗が滴り落ちる。
服が水気を帯びて肌にまとわりつく不愉快な感触。
自分はそれでも止めない。
はぁはぁはぁ
自分は何度も何度も彼女の足の関節を石で砕く。
手に伝わる肉と骨を砕く感触、耳に残る嫌な音。
何もかも不愉快だ。
はぁはぁはぁ
絶対に逃がさない。
これ以上僕から離れないで欲しい。
そう思い、手に力を込めて、君の足の関節を潰す。
はぁはぁはぁ
足が潰れた。
膝を壊したし、皮一枚で繋がってるような状態だ。
次は手だ。
はぁはぁはぁ
僕は君の両腕の関節を潰す。
力を込めて何度も何度も潰す。
動かなくなればいいと何度も呟きながら。
はぁはぁはぁ
ずっとずっとそばにいて欲しい。
お願いだから、僕から離れないで欲しい。
虚ろな君の瞳が僕を映す。
はぁはぁはぁ
君は微かに息をしている。
痛みで意識が朦朧としているようだ。
愛しい顔が最後。
はぁはぁはぁ
君の目を見つめた。
何か言いたげな虚ろな瞳、微かに開いた口。
その瞳に僕以外を映さないで欲しい。
はぁはぁはぁ
だから、僕は腕を振り下ろした。
彼女の瞳をまっすぐ見つめながら。
嫌な感触に美しいものを壊す罪悪感。
肉がひしゃげる、血が飛ぶ、君の顔が潰れる感触。
気持ち悪い。
吐きそうだ。



全てが終わって君をみる。

変わり果てた君を見て僕は安心していた。

君は僕の物だ。

籠の中の鳥のように、ずっとずっと僕がそばにいてあげる。

誰にも君を触れさせない。
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"神華" WROTE ALL ARTICLES.
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