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創作短編小説です。 基本的にダークです。 ですので、死とか血とかでます。 ホラーです。
May / 04 Sat 01:09 ×
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December / 29 Fri 20:56 ×

「そういえば、昨日面白い事があったんだよ」

そう言って、昨日の出来事をあなたは話し出す。

私はいつもの様に微笑みながら頷き、話を聞く。

あなたの話はとても面白い。私はあなたの話を聞くのが好きなの。

あなたの傍にいるだけで私はとても楽しいのよ。

あなたは私の事をどう思っているのかしら?

無口な女?聞き上手な女?私にはわからないわ。

けれど、あなたが私の事を好きなのは私でもわかるわ。

あなたが無邪気に笑顔を私に向けていると、とても罪悪感を感じるのよ。

私はね、とても汚くて醜い女なの。

あなたは「そんなことはない」って否定すると思うけど。

本当はあなたの傍には、いてはいけない存在なの。

あなたはそんな私に気づいていないのでしょう。

まぁ、私が演技上手のせいなのかもしれないけれど。

あなたの瞳と違って、私の瞳は濁っているの。

それはもう死んだ魚のような。

あなたと私は生きる世界が違かったせいかもしれないわね。

あなたは美しいものばかり見てきて、汚いものは隠されながら生きてきた。

私は美しいものと汚いものを同じぐらい見て生きてきたわ。

あなたのように瞳が輝いていたのは、何時の事だったかしら?

遠い昔のように思える。

私は、純粋な瞳を私に向け、色々話してくれるあなたが好きよ。

あなたは自分の矛盾にさえ気づいていない馬鹿な人だけどね。

あなたは本当に馬鹿な人。愚かな人。

矛盾に気づかず、無知で純粋なあなた。私は心の奥であなたを嘲笑っているの。

あなたの事を馬鹿だと思いながらね。

けれど純粋なあなたは何も気づかず私に微笑みかけるの。

私はあなたの事が好きよ。馬鹿で無知で純粋なあなたが。

これからも私はあなたの傍にいたい。

あなたの話を色々聞きたいわ。

「それでどうなったの?」

「うん、ここでアイツがーーー」

あなたは嬉々として、話を続ける。私の笑顔を純粋だと思いながら。

いつかあなたの瞳も濁るのだろうか。

もし濁るなら、私の目の前で濁って欲しいわ。

一体どのように、この輝きがなくなるのか見てみたい。

けれど、もう二度と今のあなたに会えないと思うと私は寂しくなった。

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